「パンのみで生きるにあらず配給のパンのみみにて一日生きる」
ある新聞にホームレスの方の歌が載っていました。
 政治も経済も教育も社会も、混乱と閉塞の霧の中であるといわれています。
 今は、じっと、暗い闇の底から上を見上げて、青空を流れる雲に望みを託し、
まず身近な方々と手を携えて、あたたかい家族や地域づくりの種まきをする時かもしれません。
へちまの種をまこうかな
どんどんのびて実をつけて
風にふらふら揺れたなら
隣で泣いてる赤ちゃんの
ごきげん すっかり直るかな(胃空)

2017/06/23

永続的リンク 19:51:16, 著者: ikuu メール , 語, 閲覧なし   Japanese (JP)
カテゴリ: ささやかな願い

空が青いから・・・

「おーい 雲よ 202」
          鋤柄 郁夫
空が青いから・・・

空が青いから
白をえらんだのです。

この詩は、奈良少年刑務所に服役中の
A少年の作品である。
普段はあまりものを言わないAくんが、
この自作の詩を仲間の前で朗読したとたん、堰(せき)を切ったように語りだしたという。
「今年で、母さんの七回忌です。お母さんは病院で、(つらいことがあったら、空をみて。そこに私がいるから。)とぼくに言ってくれました。
 それが,最期の言葉でした・・・。」

 Aくんが絶句すると、教室の仲間たちが次々に語り出した。
 「この詩を書いたことが、Aくんの親孝行やと思いました」
 「お母さんは,真っ白でふわふわなんやと思いました」
 「ぼくは、お母さんを知りません。でも、この詩を聞いて、空を見たらぼくもお母さんに会えるような気がしました」
といった子は、そのままおいおいと泣き出したという。

 奈良少年刑務所では、不幸な犯罪を犯してしまった少年たちの更正を願って、詩や童話をとり入れた情操教育を行っているという。
 その成果の一つとして、詩の指導をしてきた寮美千子さんが編んだ『奈良少年刑務所詩集』(新潮文庫)が出版され、一気
に読ませていただいた。(ここまでこの本より引用)
 心の叫びを出せないままに、鬱積(うっせき)したストレスが爆発して犯罪者となってしまった少年たちの魂の奥底には、柔らかな思いが眠っていたに違いない。
 その思いに光が当てられ、導き出されたのがAくんの言葉であろう。

空が青いから
白をえらんだのです。

「辛いことがあったら空を見て」と言
い遺した母の言葉をしっかり受けとめた
少年から迸(ほとばし)り出た心の叫び!
 祈りともいえるこの詩は、「一つの内容
を現わすべく最適確の言葉、その尊い言葉は現世にたった一つしかない」(『芸術の円光』)という北原白秋の言葉を彷彿(ほうふつ)とさせる。
 
 「人生は苦しみに満ちています。しかし人生にはまた、青い空、太陽の光、赤ん坊の目といった、素晴しいことがいっぱいあります。
 苦しむばかりでなく、人生におけるさまざまな素晴しいことと、つながりをもつべきです。
 素晴しいことは,私たちの内にあり、まわりのどこにも、いつでもあります」
ベトナム出身の禅僧、テイク・ナット・ハンは、著書『仏の教え』の中でこう述べ
ている。
 家庭や学校、社会環境の中で、つながりがもてずに、無邪気に笑い、本気で怒り、哀しみに涙し、助けて!と声も出せない少年少女が増えている。
 詩の指導者・寮美千子さんはいう。
「あたり前の感情を、あたり前に表現できる。
受け止めてくれる誰かがいる。
それこそが、更正の第一歩です」

         (松川町元大島)


2017/06/13

永続的リンク 16:45:28, 著者: ikuu メール , 1 語, 閲覧なし   Japanese (JP)
カテゴリ: ささやかな願い

四季の雨


「おーい 雲よ 201」
            鋤柄郁夫
四季の雨

  四季の雨
    詞・曲 不詳
降るとも見えじ春の雨
水に輪をかく波なくば
けぶるとばかり思わせて
降るとも見えじ春の雨

この歌を、校内の音楽会で聴いた時の感動がふっと蘇る。
大正初期の文部省編『尋常小学唱歌』という。
 しばらくはダークダックスが歌ってい
たが、今はフォレスタの歌声でよく聴く。春雨の煙る情景が、七五調の調べにの
って見事に描き出されている。
 
にわかに過ぐる夏の雨
物干し竿に白露を春雨の煙る情景
名残としばし走らせて
にわかに過ぐる夏の雨

 夏の雨は、「物干し竿に白露を・・・」
「にわかに過ぐる」と、あの夕立の様子や
忙しく動く人の影まで浮かび上がらせて
くれる。
 “文学の善し悪しは情景描写できまる” 
と聞いたことがあるが、美しい日本語によ
る日本の四季の描写は、登場人物の姿や心情をも醸し出す。
 大好きな小説の一つ『さぶ』(山本周五郎著)はこんな文章で始まる。
 「小雨が靄(もや)のようにけぶる夕方、両国橋を西から東へ、さぶ(・・)が泣きながら渡っていた。
 双子(ふたご)縞(しま)の着物に、小倉の細い角帯、色の褪(あ)せた黒の前掛をしめ、頭から濡(ぬ)れていた。
 雨と涙とでぐしょぐしょになった顔を、
ときどき手の甲でこするため、眼のまわりや頬が黒く斑(まだら)になっている。・・・」
 この繊細な情景描写によって、主人公・さぶ(・・)の人物像までがくっきり見えてくる。

 文学ばかりではなく芸術全てにおいて同じことがいえるのかもしれない。
 先日、『題名のない音楽会』(abnTV)を観
ていたら、ドビユッシー(フランスの作曲家)
の最高傑作といわれる交響詩『海』は、葛飾北斎の浮世絵の影響を受けて作曲され
たのだという。
 ドビユッシーの部屋には、あの有名な
「富岳百景・神奈川沖浪裏」の絵が掛けられていたというが、楽曲の中の「風と海との対話」聴いていると、海鳴り、波のうねり、雷の音が、北斎のあの大波の絵と重なって心に響きわたった。
 日本の情景を見事に描いた浮世絵が、フランスの作曲家によって交響詩として新たな命を得て、今も人々の心を打ち続けているのだ。
   
 ゴッホの油絵「雨中の大橋」は、浮世絵師・歌川広重の「名所江戸百景・大橋阿たけの夕立」をほぼ忠実に模写した作品といわれているし、モネの「ラ・ジャポネーズ」は、着物を着た妻をモデルに描かれ
ている。
 日本の四季が生み出した文化の素晴ら
しさを思わずにはおられない。
 冒頭の「四季の雨」は、秋から冬への情景が、しみじみとこう歌われていく。
 
おりおりそそぐ秋の雨
木の葉木の実を野に山に
色さまざまに染めなして
おりおりそそぐ秋の雨

聞くだに寒き冬の雨
窓の小笹にさやさやと
更行く夜半をおとずれて
聞くだに寒き冬の雨

          (松川町元大島)

2017/06/07

永続的リンク 09:47:54, 著者: ikuu メール , 語, 2 回閲覧   Japanese (JP)
カテゴリ: ささやかな願い

茅野市高齢者大学

茅野市の公民館主催の「高齢者大学」で話をさせていただいた。
150人ほどの方々が大変熱心に聞いてくださった。
『好奇心の多いほど長生きできる』(貴島テル子著)も話題に
して、関心をもち、感動体験をし、感謝の気持ちを大事にする
ことの大切さを柱に話した。
午後からは「技能講座」があり、それぞれに分かれて実技に
取り組むとのこと、 素晴しい大学が運営されていて学ぶこと
大であった。

2017/05/26

永続的リンク 09:07:33, 著者: ikuu メール , 語, 4 回閲覧   Japanese (JP)
カテゴリ: ささやかな願い

かたつむりの卵

「おーい 雲よ 200」
             鋤柄 郁夫
 蝸牛(かたつむり)の卵

 文集『桑の実』(下伊那教育会編)に、「かたつむりのたまご」と題する弘樹君(小一)の詩が載っていた。

水しょう玉に見える。
ししゃもに見える。
中であかちゃんが、
うごいた。
たまごを
わってるの?
くるしいって
いってるの?
「おかあさんに、あ
いたいなあ!」って
いってるんだよね。

 蝸牛(かたつむり)の卵に見入って、夢中でお話している一年生の表情が浮かぶ。
 弘樹君の心の中に、一生を支えるであろう大切なものが芽生えた瞬間である。

 少し前の『寂聽日めくり暦』にこんな一文があった。    
「自然は、いつも私達に何かを語りかけています。
 しかし、人間は殺伐(さつばつ)とした日常に追われ、自然の声を聞くことを忘れてしまいました。
 私達も、自然の一部として生きていることを忘れてはなりません」
 たしかに科学文明が急速に発展する中で、人間と自然との関わりがどんどん薄れてきている。
 自然から発信される絶え間ないメッセージを受け止められるか否かは、自分自身の中に育っている感性の度合いにかかっている。
 物の豊かさの中で、ギスギス生きている自分に言い聞かせるつもりで、こんな言葉を綴ってみた。

耳をすますと、
木の芽の吹く音が
聴こえます。
瞳(ひとみ)をこらすと、
あきあかねの涙が
映ります。
耳をすますと・・・、
瞳をひらくと・・・、
木苺(いちご)のお喋(しゃべ)りが、
おけらのダンスが、
あかね雲の歌声が、
走り梅雨の彩(いろど)りが、
飛び込んできます。
それを すかさず、
キャッチします。
それが、
心のスケッチです。
それが、
「感性の海」を
豊かに育てます。

 年を重ねても、観る・聴く・嗅ぐ・味わう・触れるという人間だけが授かった五感をいかして、「心の海」に豊かな感性を
満たし続けたいと思う。
 そこに蒔かれた知識の種は、人間性豊かな智慧となって人生を熱してくれるだろう。

 雪の研究で有名な中谷宇吉郎博士の『自然の恵み』と題する随筆の中に、次のような一節がある。
 「われわれは大きい自然の中で生きている。
 この自然は、隅の隅まで、精巧を極めた構造になっている。
 その構造には、何一つ無駄がなくて、またどんな細かいところまでも、実に美しく出来上がっている。
 自然のあらゆるものの深底には、不思議さと同時に美しさが秘められている。
 その不思議さと美しさに驚く心は、単に科学の芽生えばかりではなく、人間性の芽生えでもある」

手のひらを
 そっとあわせて
   へちまのめ
    (秀一 小一)

            (松川町元大島)
  

2017/05/18

永続的リンク 08:58:53, 著者: ikuu メール , 語, 7 回閲覧   Japanese (JP)
カテゴリ: ささやかな願い

PTA指導者研修会

上伊那郡のPTA指導者研修会が、箕輪中部小学校で開催され
「子供たちの心の叫び!」と題して 話をさせていただいた。

あふれゆような豊かな物の中で、一見ストレスを感じていない
ようにみられる子供たちも、心の中には思いもしないストレスを
「叫び!」としていだいている。
そんな実態を例にあげながら、具体的にどう取り組んだらよいか
を、パワーポイントを用いて話させていただいた。

素晴しい環境の箕輪中部小学校で200人ほどの小中学校の指導
者(役員の方々)が熱心に聞いてくださった。

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